「レジの列をスキップすることで、素早く食料品を購入できる新しいスマートショッピングカートです」米Amazonは、レジ会計を不要にするスマートショッピングカート「Amazon Dash Cart」を7月14日に発表した。
年内にカルフォルニアのウッドランドヒルズにオープンするAmazonの食料品ストアに採用される予定で、今後はAmazon傘下のWhole Foodsなどにも採用される可能性が考えられる。
会計はレーンと通るだけで終了
利用方法は、まずAmazonアプリで表示したQRコードをDash Cartにかざしてサインイン。その後バッグをDash Cartにセットし、購入したいバーコードのついた商品をバッグに入れると自動で認識し、音で知らせる。もし認識できなかったらオレンジのランプが点灯して入れ直すことを促す仕組みだ。単品の果物など、バーコードがない商品に関しては棚に表示された数字を入力することでバッグに入れることができる。
Dash Cartのディスプレイでは、Alexaで登録したショッピングリストを表示したり、カートに入れた商品や合計金額を確認したりすることができる。クーポンコードを認識する機能もついており、随時適用することが可能だ。
決済は、店内に用意されたDash Cart laneを通過するだけで完了する。センサーが反応し、Amazonアカウントに登録されたクレジットカードで決済、レシートがメールで届く仕組みだ。
商品の認識には、コンピュータ・ビジョン・アルゴリズムとセンサフュージョンが用いられており、小〜中規模の食料品に特化して設計されているとのこと。
国内でも九州地方を中心にスーパーマーケットを展開するトライアルが、自社で開発したスマートショッピングカートを徐々に展開しており、先日関東初の採用店舗として千葉県千葉市に「スーパーセンタートライアル長沼店」がリニューアルオープンしている。7月には他社への納入も発表しており、こちらも今後普及することが期待される。
スマートショッピングの分野には、素早く買い物を済ませることだけでなく、的確な情報を取得しながら、より便利な買い物を体験が提供されることに期待したい。過去の購入履歴にもとづいて、カートに入れた商品に関連したレコメンドなどが行われれば、アナログによる偶然性では難しい新しい商品との出会いにもつながるだろう。