CX(顧客体験)プラットフォーム「KARTE」およびCXにフォーカスしたビジネスメディア「XD(クロスディー)」を運営するプレイドは、優れた顧客体験を設計・実現できたサービスやプロダクトを表彰する「CX AWARD 2020」を発表した。
「CX AWARD 2020」は、プレイドが運営するCXにフォーカスしたビジネスメディア「XD(クロスディー)」編集部とJ-WAVE TOKYO MORNING RADIO内の「KARTE CX VOX」を担当する番組スタッフが共同で選考会議を行い、2020年のCXを象徴する12の取り組みを選出するもの。
2019年年末から2020年12月までに提供されたサービスやプロダクトなどを対象とし、「価格や機能性といった物理的な価値だけでなく、顧客に特別な『満足感』や『喜び』など体験価値・情緒価値を提供し、顧客によって価値だと感じられたもの」「そのプロジェクトによって、社会に新しい顧客体験を提供した」「社会的な認知や話題化、あるいはビジネス的に一定の成功を収めた」点を選定基準としている。
下記が受賞した12の製品やサービス。今回の受賞リストは、製品やサービスを通してどのような生活や体験を実現しようとしているのかが明確で、それが時代背景から顧客が求めているものとも重なるもの、という点が色濃く現れたものとなっている。
b8ta/ベータ・ジャパン合同会社

売るためではなく“体験してもらう”ための店舗づくりを標榜し、RaaS (Retail As A Service)という新しい体験を提供。また、日本の顧客に合わせた接客も提供し、進化する店舗を実践している
カインズ/株式会社カインズ

商品の売場や在庫数を即時に確認できる「CAINZアプリ」や、オンラインで商品を注文後、希望する店舗で商品を受け取れる取り置きサービス「CAINZ PickUp」といったデジタルツールとリアル店舗を融合した新たな体験を提供した。
しゅくだいやる気ペン/コクヨ株式会社

家庭学習の習慣化をサポートするまったく新しいコンセプトのIoTペンを提供。『子どもの学習に寄り添いたい、深くかかわりたい』という保護者の想いに応え、親子のコミュニケーションを生み、子どものやる気を引き出した。
ADDress/株式会社アドレス

月額4万円から、日本各地の家に住み放題というサービスを提供。“好きな時に、好きな場所で、好きな暮らしを” という新しい生き方を実現する多拠点生活プラットフォーム。
YOASOBI/ソニー・ミュージックエンタテインメント

「小説を音楽にする」というクリエイターユニット。原作と音楽を行き来するという新しい体験を提供し、マンガ化、書籍の出版、映画化など、顧客がコンテンツを物語として楽しめるようになっている。デビュー曲の「夜に駆ける」は、Billboard JAPANの2020年年間チャートで1位を獲得。
音声配信

ながら聴き需要の高まりや人の声を聴きたいという欲求に答える形で音声配信が増加。radikoやPodcastといった従来からあった形式に加え、収録から配信まで個人でも気軽にできるサービスの登場により、音声配信の幅が広がり、顧客は様々な選択肢から選べるようになった。
どこでもレジ レジゴー/イオンリテール株式会社

貸し出し用のスマートフォンを使い、顧客自身で商品をスキャンし、専用レジで会計するという新しい仕組みを提供。レジ待ちをなくすだけではなく、楽しいお買物体験を提案し、今後のお買い物体験の可能性を提示。
バーミキュラ フライパン/愛知ドビー株式会社

「世界一、素材本来の旨味を凝縮するフライパン」を目指し、新たに開発された鋳物ホーローのフライパン。食材から出た余分な水分を瞬間的に蒸発することを可能にし、高火力な熱源や技術がなくても、本格的な味を家庭でも再現することを可能にした。
あつまれ どうぶつの森/任天堂株式会社

「何もないから、なんでもできる」をキャッチコピーに、無人島で生活を始めるゲーム。誰でも楽しめるようなゲーム設計やゲームの中で日常を楽しむという体験で人気に。島内での開発の自由度が高いため、プレイヤーは遊びの楽しさを思い出すとともに、ゲームを通じて人とコミュニケーションを取ることにもつながった。
オンライン音楽フェス

様々なイベントの中止・延期が発表される中、大小様々なイベントがオンラインで音楽フェスを配信し、人々に楽しみを提供した。場所や人数の制限がなく楽しめること、チャット欄で参加者同士で盛り上がりながら参加できることなど、従来にはないフェス体験となり、新たな音楽の楽しみ方を提示した。
食べ残しNOゲーム/未来価値創造大学校

食品ロス問題を自分事にするカードゲーム。未来価値創造大学校に通っていた、当時小学6年生の児童が3ヶ月で考案した。ゲームを遊びながら、食品ロスの要因や解決策を学び、食べ残さないように意識できるようになり、食品ロス問題を考えるきっかけとした。
POKETLE/DESIGN WORKS ANCIENT

ポケットに入れられる120mlの極小サイズのミニボトル。少ない容量での水筒という新しい選択を提示するとともに、「Only The Necessary(必要な分だけ)」というブランドフィロソフィーを社会に波及させるきっかけとなった。
なお、「あなたが良いCXだと感じた体験」をTwitterで募集している。 あなたが生活をしている中で良いCXだと感じたサービスやプロダクトを「#これもCX」というハッシュタグをつけて投稿することで、翌年の選考の際に参考にされる。