インターネットを利用する端末といえば最初に何を思い浮かべるだろうか。利用歴が長い人であればあるほどパソコンと回答するかもしれないが、総務省が毎年実施している「通信利用動向調査」によると、2017年に調査したインターネットを利用する端末の割合において、スマートフォンがパソコンを初めて上回ったことがわかった。
スマートフォンがパソコンを初めて上回る
総務省が2017年末に実施した調査では、インターネットの利用率において、スマートフォンが54.2%に対しパソコン48.7%という結果となり、スマートフォンがはじめてトップとなった。これぐらいであれば僅差ともいえるが、この傾向は特に13歳~39歳までの層で顕著に表れており、スマートフォン82%に対してパソコン58.6%と大きな差が開いている。
この“上回る状況”というのは、インターネットをスマートフォンのみで利用する層が増加していることをあらわしており、今後もこの傾向が進むことが予想される。
これは調べ物をスマートフォンのみで完結させる人が増えていると捉えることができる。
スマートフォンを保有している世帯の割合においても、初めてパソコンを上回っている。「自宅にパソコンはないが、スマートフォンはある」という家庭が増えているということだ。
タブレット端末に関しても徐々に増加しており、その割合は40%近くに迫っている。
家では基本的にスマートフォンしか利用しない人に話を聞くと「パソコンを立ち上げるのがめんどくさい」「そもそもパソコンが必要だと思うことがない」といった声が聞かれる。
このようにそもそもパソコンを使わない層が増えていることは念頭に入れておきたいところで、企業にとってはスマートフォンでの適切な情報提供がますます重要になることは間違いないだろう。
調査概要
調査期間:平成29年11月~12月
対象地域:全国
調査対象数:40,592世帯(うち有効回収数16,117世帯)
調査方法:郵送により調査票を配布し、郵送又はオンライン(メール)により調査票を回収
調査:総務省